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2025.09.09
トピックス

第2回名優カレンダーフォトコンテスト 入賞作品発表

「風景写真」をテーマとする「名優カレンダーフォトコンテスト」。
第2回 名優カレンダーフォトコンテストには総数371作品ものご応募があり、審査の結果12作品が選出されました。多くのご応募を誠にありがとうございました。
見事入賞を果たされた作品をここに発表します!

★10月27日更新 各作品の講評を公開しました。

審査員

 

写真家 吉村和敏 様

1967年、長野県松本市生まれ。カナダ暮らしをきっかけに写真家としてデビュー。東京を拠点に世界各国、国内各地を巡る旅を続けながら、自ら決めたテーマを長い年月にわたって丹念に取材し、作品集として発表し続けている。
2003年カナダメディア賞大賞受賞。2015年東川賞特別作家賞受賞。
写真集に『プリンス・エドワード島』、『「スペインの最も美しい村」全踏破の旅』(講談社)、『BLUE MOMENT』(小学館)、『Du CANADA』(日経ナショナルジオグラフィック社)『RIVER』(信濃毎日新聞社)、『カルーセルエルドラド』(丸善出版)などがある。

総評(吉村和敏 様)

 

第二回目となる名優カレンダーフォトコンテストでは、昨年以上に数多くの力作が寄せられました。一枚一枚の作品には、皆さんの熱意と情熱が込められており、まるで作品そのものが言葉を持ち、そっと語りかけてくるような不思議な「力」を感じました。
一次審査では、撮影者の視点や技術力などを考慮し、およそ150点への絞り込みが行われました。しかし完成度の高い作品ばかりだったので、選考は容易なものではありませんでした。
今回、特に印象的だったのは、このコンテストの特徴である「横長の構図」を意識して撮影された作品が数多く見られたことです。既存の写真をトリミングしたものと比べ、画面の安定感や構図のまとまりに大きな差があるような気がしました。
日常のすぐそばにある何気ない光景が、皆さんの鋭い視点と豊かな感性のフィルターを通すことで、新たな輝きをまとい、一枚の「作品」へと昇華しています。二次、三次審査と進むにつれて選考はますます難しくなり、最終的にはすべての作品をプリントアウトして壁一面に並べ、スタッフと共に何度も議論を重ねながら入賞作品を選んでいきました。
目を細めたくなるような眩しい朝日、緑輝く田園風景、夜空を彩る華やかな花火──。今回、賞に輝いた作品群を眺めていると、日本の四季の美しさや文化の多様性に心を奪われます。そして何より、「すぐにでも旅に出かけたい」という気持ちが湧き上がってきますね。
近年、日本を訪れる外国人旅行者は、出発前にWEBで画像検索を行い、行き先を決めるといわれています。このフォトコンテストを紹介するSNSにも海外からのアクセスが寄せられています。今回の写真に触れた人々の中からは、「いつか自分もここを訪れてみたい」と夢を描く方がきっと現れることでしょう。
これからもぜひ、自分ならではの視点で日本の魅力を切り取る挑戦を続けてください。来年もまた、皆さんの個性豊かな作品と出会えることを心より楽しみにしています。

入賞作品発表


※これらの写真の無断掲載・加工を禁じます。

大賞

朝日を纏う

こうし

【講評】
水辺に規則正しく並んだ樹木の背後から、まばゆい朝日が差し込んでいます。その光は水面に映し出され、まるで万華鏡を覗き込むような幻想的な世界を生み出している。輝く光の息吹と調和し、朝の澄んだ空気感までもが伝わってくる見事な作品です。新しい年の幕開けにこのような神々しい光景に出会えば、自然と心が晴れやかになり、「今年はきっといいことがある」と期待がふくらむことでしょう。

準賞

千の華が咲いた夜

hakudreamer

【講評】
三重県紀北町の「きほく燈籠祭」を象徴する花火「彩雲孔雀千輪」。大輪の光が画面いっぱいに広がり、虹を描くように弧を描く「彩色千輪」の華やかさを見事に捉えています。幾重にも重なる色彩の違いを巧みに切り取った撮影技術に感心しました。轟く音さえも響いてくるようで、まるで現地で花火を鑑賞しているかのような臨場感が胸に迫ってきます。

佳作

早苗田

June

【講評】
田植えを終えたばかりの水田の中を、二羽の鷺がゆったりと餌を探しながら歩いています。田園を巡る途中でよく目にする光景ですが、作品として切り取られることで、日本の風景の奥深い美しさをあらためて感じることができました。水面に映る光や影を眺めていると、この先にどんな情景が広がっているのだろうと想像が膨らみ、旅への憧れをそっと呼び起こしてくれます。

秋渓谷をゆく

masa.kuri

【講評】
京阪電車の石清水八幡宮参道ケーブル「あかね」が、紅葉の切れ間を通り抜ける瞬間を、安定感ある構図で見事に捉えています。車体は色鮮やかな紅葉と溶け合うように映え、見る者に不思議な感動を与えてくれます。同時に、日本の秋の美しさを物語る作品です。この光景を目にした人は、春や夏、冬にはどんな姿を見せてくれるのだろうと想像が膨らみ、いつか電車にゆられてみたいと思うことでしょう。

名優賞

湖上に咲くテントの花

790porter

【講評】
真冬の桧原湖。凍りついた湖面は白銀の雪原となり、その上に色鮮やかなテントが点在しています。遠目で眺めると、その姿はまるで湖上に咲いた花のようで、厳しい寒さの中にも不思議な温もりを感じさせてくれますね。テントの中では、人々がワカサギ釣りに興じ、静かな冬のひとときを楽しんでいるのでしょう。この作品には、福島にそっと根づく冬の文化が凝縮されているような気がしました。

チューリップの森

気まぐれフォト

【講評】
広大なチューリップ畑そのものを主題とするのではなく、一輪一輪に焦点を当てて撮影したことで、春という季節を物語る見事なアート作品に昇華しました。ピントの合った部分と柔らかに溶けるようなぼかしとの調和が絶妙で、高度な撮影技術が感じられます。まるでメルヘンの世界へと迷い込んだかのような幻想的な余韻が漂い、見る者の心を優しく包み込んでくれます。

桜爛漫

小澤英里奈

【講評】
満開の桜を、少し高台から見下ろすように切り取った美しい作品です。左右に伸びる枝先の花々が、重なり合うか合わないかという微妙な間合いを描き、その下を一本の小川が静かに流れていく。誰一人として写り込んでいないのに、なぜか人の気配を感じることができますね。日本の春の華やかさと叙情性を見事に伝え、鑑賞する人の心に深い余韻を残す一枚です。

春の芝は紅桜

リベット

【講評】
三田ツインビルの芝桜を題材にした作品です。建物の柱がまるで額縁のように機能し、花も人も一枚の絵画に収められたかのような印象を与えています。高層ビルが立ち並ぶ都会の真ん中に、これほど鮮やかな彩りが息づいていることに驚きました。都市と自然が共鳴する瞬間を巧みに切り取り、花咲く季節の喜びを改めて感じさせてくれる素晴らしい風景作品です。

石垣島ブルー

花火人

【講評】
吸い込まれるように広がる濃い青の空と海が、南国への旅心を強く誘います。雲の白さを映したような純白のボートがいいアクセントとなり、画面に爽やかなリズムを与えています。島へと向かう一隻のボートが、未来へと続く物語を紡ぎ出すかのようですね。北から南まで、多彩な表情を持つ日本という国の魅力を再認識させてくれる作品です。

みのりの秋

yukiko

【講評】
手前の樹木、色鮮やかな田園、カラフルな屋根を持つ家屋、そして奥に広がる山々──、その配置のバランスが絶妙で、秩父別町の豊かな光景がパノラマの中に凝縮されています。北国ならではの澄み切った空気感も伝わってきますね。地方移住は一枚の写真がきっかけになることもあると言われますが、この作品にも、人の心を動かす不思議な力が秘められているような気がしました。

万博の夕景

うるお

【講評】
夕焼け空だけを狙うと単調になりがちですが、この作品は関西万博の大屋根リングとその上を歩く人々の姿を画面に取り込み、個性的な一枚に仕上げています。刻一刻と沈む夕日のスピードを読み、人の動きと重なる瞬間を見極めてシャッターを切っていることがわかります。万博といえば未来的な驚きに満ちていますが、自然の美しさこそが最大の感動であることを静かに語りかけてきます。

ボン・ヴォヤージュ

お写ん歩

【講評】
ピースボートが横浜港を出港する瞬間を捉えた印象的な作品です。甲板には、多くの夢や思いを胸に抱いた乗客たちが立ち、それぞれの物語を思い描きながら港町の風景を眺めているのでしょう。船体やビル群を照らす斜光が、旅立ちの高揚感を一層鮮やかに引き立てています。さらに背景に浮かぶ富士山が、日本の美しさと誇りを静かにアピールしています。

※入賞された方へは、弊社より個別にメールにてご連絡差し上げます。

第2回名優カレンダーフォトコンテスト 表彰式のご案内

 

表彰式は終了いたしました。ご参加ありがとうございました。


★受賞作品は、全国の医療・介護施設に配布される「名優カレンダー2026」に掲載されます。
→カレンダーをご希望の方は、こちらからお申し込みいただけます。


第6回ホスピ川柳 入選作品発表 も公開中!
詳しくは こちら

2019 株式会社名優