目次
- 1. 医療機関における滅菌業務とは
- 2. 滅菌業務の仕事内容
- 2-0. 洗浄・滅菌前の医療器材の状態
- 2-0-1. 使用後の医療器材は血液や体液で汚染されている
- 2-0-2. 手術室等で使用された器材は中央材料室へ搬送される
- 2-1. 洗浄
- 2-1-1. 器材に付着した微生物のほとんどは洗浄/消毒で除去される
- 2-1-2. 洗浄は滅菌の結果を左右する重要な工程
- 2-2. 組み立て
- 2-2-1. 器材が適切に機能するかを検査する
- 2-2-2. トレイ組みすることでスムースな診療・治療に繋がる
- 2-3. 包装
- 2-3-1. 滅菌バッグやラップ材、滅菌コンテナで器材を包装する
- 2-3-2. 包装が不適切だとすべての処理を無意味にしてしまう
- 2-4. 滅菌
- 2-4-1. 医療機関で最も使われるのは高圧蒸気滅菌
- 2-4-2. 滅菌できたかどうかは、インジケータやPCDを用いて確認する
- 2-4-3. 器材の表面だけでなく、内部まで滅菌する必要がある
- 2-5. 保管/搬送
- 2-5-1. 再汚染されないよう一定の条件下で保管される
- 2-5-2. 滅菌物には使用期限がある
- 2-5-3. 再び医療現場へ搬送される
- 3. 滅菌業務に関連する資格
- 4. 滅菌業務の全体像がわかるおすすめ資料
- 5. 滅菌業務の理解を深める学びの場
- 6. 滅菌業務に携わっている方のインタビュー
1. 医療機関における滅菌業務とは
1-1. 滅菌業務の役割
1-1-1. 滅菌業務は医療器材を洗浄・滅菌すること
外来や手術など診療で使用される医療器材には、使用後に洗浄して再使用するものと使い捨てのものがあります。 再使用する医療器材は、使用後は汚染されているため、次の患者に使用しても問題のない安全な状態にする必要があります。この汚染された器材を洗浄・滅菌するのが滅菌業務です。 使用した医療器材を洗浄・滅菌して再使用できるようにする一連のプロセスを「再生処理」と呼びます。
様々な医療器材

1-1-2. 滅菌業務なくして診療はできない
日々行われる外来診療や手術には、安全な医療器材が必要です。
もし滅菌業務が行われなかったら、使用すると汚染される医療器材は全て新品のものを使用し、使い捨てなければなりません。これでは廃棄物がたくさん出て環境に負荷がかかり、医療費はとても高額になってしまいます。
滅菌業務を行わずに汚染された医療器材を使いまわせば、その器材に付着した細菌やウイルスによって患者さんが別の病気になってしまう恐れがあります。
滅菌業務は、医療機関が診療行為を行うために必要不可欠な業務であり、医療を支えている大切な仕事です。
1-1-3. 滅菌業務を担う部署は「中央材料室」
医療機関で滅菌業務を担っている部署は、「中央材料室」と呼ばれます。「中材」(ちゅうざい)と略されることも多いです。
施設によっては、「滅菌室」や「サプライセンター」と呼ばれることもあります。
使用された医療器材を洗浄・滅菌して出荷する中央材料室は、「医療機関における工場」と例えられることがあります。その意味では、滅菌業務は安全な医療器材を「製造」していると言えます。滅菌業務の「製造」が、医療機器メーカーの製造と大きく異なるのは、滅菌業務は器材が血液や組織で汚染された状態から製造が始まるという点です。
中央材料室について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
記事:【画像・動画あり】中央材料室とは?その役割や仕事内容、関連する資格などをわかりやすく解説します。
1-1-4. 滅菌業務を行うのは専任スタッフや看護師など
滅菌業務を行うのは、専任のスタッフや看護師、看護助手など、その施設によって様々です。専任のスタッフは、病院の職員である場合と、医療機関の滅菌業務を代行する滅菌受託業者のスタッフである場合があります。
1-1-5. 医療機関から滅菌業務を受託する企業もある
最近では、自院の洗浄・滅菌設備やスタッフのみで滅菌業務を完結させるのではなく、滅菌受託業者を利用する医療機関が増えています。滅菌受託業者とは、医療機関から委託されて滅菌業務を行う事業者のことです。
滅菌受託業者には、病院内の設備を使用して委託業者のスタッフが滅菌業務を行う「院内委託型」や、病院から使用済器材を委託業者の専用施設に送り、そこで洗浄・滅菌した器材を再び病院へ供給する「院外委託型」などがあります。滅菌受託業者のスタッフとして滅菌業務に携わる場合、実際に勤務する場所は「院内受託型」では配属先の病院となり、「院外受託型」では専用施設になります。院内受託型の場合、受託業者のスタッフの他、配属先の病院の看護師やスタッフと連携して業務を行うことも多いです。
滅菌業務を代行する受託業者には、以下のような会社があります。
・エア・ウォーター
・鴻池メディカル
・ダスキンヘルスケア
・日本ステリ
・リジョイスカンパニー
・ワタキューセイモア
1-2. 滅菌の定義
1-2-1. 微生物が生存している確率が100万分の1以下であれば滅菌されているとみなす
滅菌とは、細菌やウイルスといった全ての微生物を殺滅・除去することです。「滅菌できた」と言える基準については、多くの機関の協議を経て国際的に「滅菌した100万個の滅菌物の中で、菌が1つのみ確認できるレベル」と定義されました。つまり、微生物が生存する確率が100万分の1以下であれば、「滅菌できている」と言えます。
この100万分の1以下という基準は、医療器材を安全と判断できる基準として「無菌性保証水準」(SAL:sterility assurance level)と呼ばれます。この無菌性保証水準を達成するために行うのが滅菌業務です。
無菌性保証水準について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
記事:無菌性保証水準(SAL)とは?その意味や覚えておきたい関連用語について解説します。
1-3. 滅菌業務のプロセス
1-3-1. 滅菌業務は洗浄・組立・包装・滅菌の4つの工程がある
滅菌業務は、使用済み器材が中央材料室へ搬送された後、滅菌されて保管されるまでの間、大きく分けて洗浄、組み立て、包装、滅菌の4つの工程があります。

それぞれのプロセスで具体的に何を行うかは、2章で詳しくお伝えします。
1-3-2. 滅菌業務の品質は工程を管理することで保証する
安全な医療器材を供給するためには、滅菌業務の工程全てが重要です。どの工程でのミスや失敗も、器材の再汚染の原因となり、引いては患者さんの感染の原因となる可能性があります。
その器材が安全であることを証明するには、薬剤を用いた試験などをする必要があります。そのため、無菌性を証明しようとすると無菌性が破綻してしまいます。また、たくさんの器材を一つ一つ試験して無菌性を確認していくことは現実的に不可能です。そのため、滅菌業務の品質は、工程を管理することによって行います。つまり、滅菌が達成できる工程であるかどうかを検証し、証明された工程が正しく行われたかを確認することで、その工程を経た器材は滅菌できていると保証するのです。
例えると、車のエアーバッグに似ています。エアーバッグは、衝突の際にきちんと動作するかを確認しようとすると、もうそのエアーバッグは使用できません。そのため、正常に動作するエアーバッグができる工程を作り、その工程が正しく行われたことが確認できれば、そのエアーバッグは正しく動作するだろう、として出荷します。
この工程を正しく繰り返し、品質を守り続けるための組織的な仕組みを「品質マネジメントシステム」(QMS:Quality Management System)と言います。QMSは、製造業では基本となる考え方で、国際規格として「ISO 9001」があり、医療機器においても「ISO 13485」があります。ISO13485は医療機器メーカーが取得していることが多いですが、稀に医療機関の中央材料室が取得していることもあります。
2. 滅菌業務の仕事内容
2-0. 洗浄・滅菌前の医療器材の状態
2-0-1. 使用後の医療器材は血液や体液で汚染されている
医療機関では日々外来診療や手術が実施されており、そこではたくさんの医療器材が使用されています。使用された器材は、血液や体液、組織等で汚染されています。
使用後の医療器材

医療器材で、再使用される器材を「RMD」(reusable medical device:再使用可能医療機器)と言います。使い捨てのものは「SUD」(single – use device:単回使用医療機器)と言います。
2-0-2. 手術室等で使用された器材は中央材料室へ搬送される
手術室や外来で使用され汚染された器材は、再生処理するために中央材料室へ搬送されます。汚染された器材は取り扱いに注意する必要があるため、搬送の導線がとても重要です。中央材料室は手術室に隣接、または直通のエレベーター等で繋がっている場合が多いです。
使用済み器材の搬送には、専用のコンテナやトローリー(ワゴン)が使用されます。最近では、人ではなくロボットが自動で搬送する自動搬送システムも普及してきています。
2-1. 洗浄
2-1-1. 器材に付着した微生物のほとんどは洗浄/消毒で除去される
中央材料室に搬送された器材は、まずは洗浄を行います。洗浄とは、目に見える汚れを除去することで、微生物のほとんどはこのプロセスで除去されます。具体的には、洗浄ブラシを使って手作業で洗ったり、ウォッシャーディスインフェクター(WD)と呼ばれる機械に入れて洗浄します。
ブラシを使った用手洗浄

WDを使用した機械洗浄

洗浄後、滅菌を行う必要のない器材は、消毒を行います。
2-1-2. 洗浄は滅菌の結果を左右する重要な工程
洗浄の結果は、滅菌の結果を左右します。洗浄で器材上の菌の数を十分に減らすことができていないと、規定の時間滅菌しても無菌性保証水準を達成することができない可能性があります。
また、器材に血液等が付着していると、微生物を殺滅する蒸気などの滅菌剤が器材表面まで到達せず、十分に滅菌することができません。滅菌されたとしても、パイロジェンなどの発熱物質が残ってしまう問題があります。
洗浄は、再生処理のプロセスの中で非常に重要なプロセスです。

2-2. 組み立て
2-2-1. 器材が適切に機能するかを検査する
洗浄後はまず、器材に汚れが残っていないか、器材に亀裂が入っていないか、切れ味は落ちていないか等を検査します。なお、洗浄後も残ってしまった汚れを「残渣(ざんさ)」と言います。

洗浄後に見つかった残渣の例

2-2-2. トレイ組みすることでスムースな診療・治療に繋がる
手術中に「器材が見当たらない」「必要な器材がない」などが起こると、大きな問題につながります。そのため、各手術毎にあらかじめ必要な器材を集めてセットにします。この作業は「トレイ組み」「組み立て」と呼ばれます。手術中に使いやすいよう、どの器材をどのようにセットすべきかを示したマニュアルを見ながら行います。

2-3. 包装
2-3-1. 滅菌バッグやラップ材、滅菌コンテナで器材を包装する
組み立てられた器材は、包装材に入れて密封されます。この工程を「包装」と呼びます。
包装材は、滅菌バッグ、ラップ材、滅菌コンテナの3種類があります。滅菌バッグ(滅菌パック)は、片面が透明になっているプラスチックや紙でできた袋で、器材を入れて口をシーラーで密封して使用します。ラップ材は、包装紙や風呂敷のような1枚の不織布で、器材をくるむことで包装します。滅菌コンテナは金属やプラスチック製の箱で、器材を入れて蓋をして密封します。
滅菌バッグによる包装

シーラー

トレイ組みされない単包製品は、滅菌バッグで包装されます。複数の器材をセットにしたものは、滅菌バッグも使われますが、ラップ材や滅菌コンテナで包装されることも多いです。
ラップ材を使用しての包装

滅菌コンテナ

2-3-2. 包装が不適切だとすべての処理を無意味にしてしまう
滅菌物は通常、必要となる時まで保管されます。器材を包装する目的は、保管中に器材が再汚染しないようにし、使用直前まで無菌状態を維持するためです。
そのため包装では、滅菌時に包装内部へ滅菌剤が到達して十分に滅菌されることと、滅菌後に微生物が包装内に入って器材を汚染しないよう守ることが求められます。
もし包装が不完全だと、正しく洗浄・滅菌して無菌性保証水準を達成した器材が汚染されてしまいます。きちんと包装されているかは、滅菌バッグであればシーラーの状態を確認するヒートシールチェッカーを使用して確認します。滅菌コンテナの場合は、誤開封防止シールでフタをロックして保管します。
2-4. 滅菌
2-4-1. 医療機関で最も使われるのは高圧蒸気滅菌
包装された器材は、滅菌器に入れて滅菌されます。滅菌方法には、蒸気を使用する高圧蒸気滅菌や、ガスを使用して滅菌するガス滅菌等がありますが、医療機関で最もよく使用されるのは高圧蒸気滅菌です。

滅菌方法の種類について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
2-4-2. 滅菌できたかどうかは、インジケータやPCDを用いて確認する
滅菌後、器材が滅菌されているかインジケータやPCDと呼ばれるデバイスを用いて確認します。インジケータは試験用の紙片もしくは指標菌で、PCDはインジケータを入れる物です。滅菌時に、器材と一緒に滅菌してインジケータの反応を見ることで、滅菌できたかどうかを判断します。
インジケータの中には、下の画像のようにPCDに入れず、そのまま包装内に入れて使用するものもあります。
滅菌バッグに入れたインジケータ

このインジケータは、化学的インジケータ(CI)と呼ばれるもので、滅菌に必要な条件が達成されると黄色いインジケータ部が黒色へ変色します。
化学的インジケータの変色例

インジケータには他にも、生物学的インジケータや物理的インジケータがあります。インジケータについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
記事:【画像あり】滅菌インジケータとは?CIやBIの種類や使い方、PCDの選び方などの基本を解説します。
器材には、構造の複雑さによって、インジケータをそのまま置くだけでは滅菌ができているか確認ができないものがあります。PCD(process challenge device)は、そのような器材が滅菌できているか確認するために、インジケータに負荷をかける物です。「出荷判定用テストパック」とも呼ばれます。
PCDの例「SALWAYコンパクトPCD」

例えば、ピンセットと長いチューブでは、内腔構造のあるチューブの方が滅菌しづらいです。ピンセットの滅菌確認では化学的インジケータをそのまま包装材に入れれば十分ですが、チューブで同じことをすると、実際はチューブの内部が滅菌できていないのにインジケータが合格を示してしまい、滅菌できていない器材を出荷してしまうことになってしまいます。
そのようなことを避けるため、滅菌確認には器材と同等以上の滅菌抵抗性を持ったPCDが必要になります。PCDは様々な市販品が販売されているほか、施設で手作りするケースもあります。
PCDについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
記事:PCD(プロセスチャレンジデバイス)とは?PCDの基本やその必要性、適切なPCDの選択について解説します。
2-4-3. 器材の表面だけでなく、内部まで滅菌する必要がある
滅菌では、内腔構造のある器材は全ての器材表面、つまり内部まで滅菌する必要があります。内腔構造のある器材は、内腔部分の空気の除去が難しいため、蒸気などの滅菌剤が浸透づらく、滅菌が難しいと言われています。特に、片側が塞がっている構造の器材は、さらに滅菌が難しくなります。

複雑な内腔構造を持つ器材の例

このような器材の滅菌確認には、器材と同等以上の滅菌抵抗性を持つPCDが必要になります。PCDもそれぞれ滅菌抵抗性が異なるため、PCDを選ぶ際は、検証試験を行い、器材とPCDそれぞれの滅菌抵抗性を確認した上で使用するのがのぞましいです。
2-5. 保管/搬送
2-5-1. 再汚染されないよう一定の条件下で保管される
滅菌されたことが確認された器材は、保管中に器材が再汚染されないように、専用の保管棚等で保管されます。

2-5-2. 滅菌物には使用期限がある
滅菌された器材(滅菌物)は、保管状況、包装材の素材、物品の劣化程度などにより、使用できる期限があります。滅菌した器材の無菌性がいつまで有効であるかの考え方は、時間で考えるTRSM(time related sterility maintenance)と出来事で考えるERSM(event related sterility maintenance)の2つがあります。
| 考え方 | 概要 | 具体例 |
| TRSM (Time related sterility maintenance) |
包装材料による時間軸を基本とした考え方 |
例)滅菌日から半年後を滅菌有効期限とする。 |
| ERSM (Event related sterility maintenance) |
滅菌器材に対して汚染される可能性がある出来事があれば時間に関 |
例)滅菌した器材を落としたら無菌性は破綻したとする。 |
現在、日本ではTRSMによる考え方を採用している医療機関が一般的です。「滅菌バッグの期限は1か月、滅菌コンテナの期限は3か月」などと、施設によって決められています。
期限が切れてしまった滅菌物は使用することができないため、施設のルールに従って再度包装・滅菌(場合によっては再洗浄)を行います。
2-5-3. 再び医療現場へ搬送される
保管された医療器材は、必要な時に保管場所から取り出され、再び外来や手術室などへ運ばれます。中央材料室で滅菌された器材は、次の患者の命を救うために旅立って行きます。
3. 滅菌業務に関連する資格
3-1.滅菌技師(滅菌技士)
3-1-1. 日本医療機器学会が認定している資格
滅菌業務に関連する代表的な資格として、滅菌技師(滅菌技士)があります。日本医療機器学会が認定している資格で、医療施設に関連した滅菌供給の知識と実践に優れた人材を養成することを目的に、2000年に発足しました。なお、滅菌技師(滅菌技士)は国家資格ではありません。
3-1-2. 第1種滅菌技師、第2種滅菌技士の2種類がある
第1種滅菌技師が上位資格であり、認定を得るためには第2種の資格取得者であることが条件となります。第2種の認定申請には、以下の要件が必要となります。
・日本医療機器学会の会員であること(合格後に入会可能)
・滅菌供給業務の実践に3年以上携わっていること
・日本医療機器学会が作成した「医療現場における滅菌保証のガイドライン」の内容が理解実行できること
第1種の認定取得には高度な専門性が求められます。試験の流れとしては、2日間の講習を受講後、筆記試験を受けます。筆記試験合格者は実技講習を受講し、受講を完了すると認定となります。
滅菌技士(滅菌技師)について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
記事:滅菌技士(滅菌技師)とは?取得方法や合格率など、実際の滅菌技師がわかりやすく解説します。
3-2. 滅菌管理士・滅菌消毒業務受託責任者
3-2-1. 日本滅菌業協会が認定している受託業者向けの資格
滅菌受託業者向けの資格として、滅菌管理士や滅菌消毒業務受託責任者があります。医療法及び関連法令により、滅菌サービスの提供を行う事業者(滅菌受託業者)には、滅菌消毒業務受託責任者の配置が求められています。
3-2-2. 滅菌消毒業務受託責任者は滅菌管理士の上位資格
滅菌消毒業務受託責任者は、「滅菌消毒業務受託責任者」と院内滅菌に限定された「院内滅菌消毒業務受託責任者」の2種類の資格があります。「院内滅菌消毒業務受託責任者」は業界経験3年以上の方であれば、「滅菌管理士」の資格を取得後、資格取得のチャンスを得ることができます。

滅菌受託業者によっては、資格取得を支援する会社もあるようです。現場の業務経験を積み上げ、資格を取得していくで、滅菌業界におけるキャリアアップも期待できます。
4. 滅菌業務の全体像がわかるおすすめ資料
4-1. 滅菌管理部門スタッフのための教育ツール(日本医療機器学会)
滅菌技師(滅菌技士)などの資格認定制度を運営している日本医療機器学会が公開している資料です。微生物や感染の基礎知識から、再生処理の全工程の実践的な知識まで網羅しています。下記の公式サイトから、誰でも無料で閲覧することができます。
リンク:滅菌管理部門スタッフのための教育ツール(日本医療機器学会)
4-2. 医療現場の滅菌(へるす出版)
日本医療機器学会の認定資格である第2種滅菌技士認定講習用のテキストです。再生処理の基本的な知識を得ることができます。

4-3. 医療現場の清浄と滅菌(中山書店)
オランダで滅菌業務に関するコンサルタントを務める著者が、微生物の知識や滅菌の原理、滅菌に関する国際規格についてわかりやすく説明しています。

5. 滅菌業務の理解を深める学びの場
再生処理への理解を深め、スキルアップする学びの場として、様々な運営団体が研究会やセミナー等のイベントを開催しています。
5-1. 日本医療機器学会
医療では、医師や看護師の継続的な学びや情報共有の場として、診療科毎の学会や看護学会などがあります。同様に再生処理分野の学会として「日本医療機器学会」があります。
日本医療機器学会では、滅菌技師(滅菌技士)資格の認定制度の運営の他、様々な取り組みを行っており、年に1度学会大会を開催しています。毎年6月頃に行われるこの学会大会では、全国から再生処理に関わる人々が集まり、数日間に渡ってセミナーやシンポジウムが開催されます。参加するには、日本医療機器学会の会員である必要があります。
5-2. 全国各地の研究会
全国各地で定期的に開催される「滅菌業務研究会」「中材業務研究会」といった再生処理分野の研究会があります。略して「中材研(ちゅうざいけん)」と呼ばれることもあります。これらの研究会は、医療機関の再生処理部門で実際に働いている有志の方々で運営されていることがほとんどで、誰でも参加できる研究会が多いようです。ぜひお近くの研究会を探してみてください。
なお、滅菌技師(滅菌技士)の単位取得ができる研究会の一覧は、下記のリンクよりご覧いただけます。
5-3. その他のセミナー
滅菌受託業者や医療機器メーカーなどの企業が主催するセミナー・勉強会もあります。こちらは不定期開催で、誰でも参加できるケースが多いようです。また、手術室関連や感染対策関連のテーマと合同で行われるセミナーもあります。
6. 滅菌業務に携わっている方のインタビュー
実際に滅菌業務に携わっている方々へのインタビューは、下記リンクよりご覧いただけます。
日本全国各地の様々な施設の方にインタビューを行っているほか、海外の方にもお話を伺っています。








